浄土真宗・真宗大谷派(東本願寺)のモダン仏壇の飾り方を写真付きで解説 | 仏壇大はし 奈良市・天理市・橿原市【仏壇・仏具】

浄土真宗・真宗大谷派(東本願寺)のモダン仏壇の飾り方を写真付きで解説

2024年9月15日

浄土真宗・真宗大谷派(東本願寺)のモダン仏壇の飾り方を写真付きで解説

「浄土真宗・真宗大谷派の仏壇をどう飾っていいのか分からない」

「仏具の種類が間違っていないか不安」

仏壇・仏具の飾り方を難しく感じる人は多いでしょう。日本でも特に大きな宗派である真宗大谷派(東)の伝統的な飾り方は複雑です。

この記事では、現代風にアレンジされた「モダン仏壇」のシンプルな飾り方を解説します。仏壇をどのように飾ればよいか分からない人は、ぜひ最後までご覧ください。

真宗大谷派(東)のモダン仏具の飾り方

「南無阿弥陀仏」の念仏で有名な浄土真宗は、門徒十派と呼ばれるとおり10の宗派に分かれており、その中で2番目に大きい宗派が大谷派(東)で一番大きいのが本願寺派(西)になります。大谷派(東)の伝統的な飾り方は複雑ですが、モダン仏壇の飾り方はできるだけシンプルにまとめられています。以下の手順で紹介します。

  • 仏壇の向きは正面が東に向くように設置する
  • 最上段に本尊・脇侍・仏飯器を飾る
  • 2段目に過去帳・見台・高月を飾る
  • 3段目に花立・火立て・線香立て・線香差し・リンを飾る

仏壇の棚板の数が少ない場合は、仏具を手前と奥に配置するなどの工夫をすれば問題ありません。それぞれ詳しく解説します。

仏壇の向きは正面が東に向くように設置する

体の正面が西に向かうよう、仏壇の向きは正面を東に向けるのがよいとされています。浄土真宗では極楽浄土のある方向とされる西に向かって拝む「西方浄土説」を推奨しているためです。

しかし、間取りによっては東向きに設置するのが難しい場合もあるでしょう。仏壇の向きは厳格に守らなければならないわけではないため、間取りによって最適な位置に飾って問題ありません。

むしろ、家族の皆が集まる家の中心になるような部屋や、直射日光が当たりにくく湿気の少ない部屋に設置するほうが、実用的で故人も喜ばれる設置場所といえるでしょう。

最上段の飾り方

仏壇のまつり方において、最上段の飾り方は非常に重要なポイントです。

  • 本尊は仏壇中央の一番高い位置に飾る
  • 脇侍は左に蓮如上人・右に親鸞上人を飾る(または九字、十字名号)
  • 本尊の手前に仏飯器を置く

順に詳しく見ていきましょう。

本尊は仏壇中央の一番高い位置に飾る

大谷派(東)の本尊である阿弥陀如来は、最上段中央に飾るのが決まりです。本尊とは、根本として尊敬するものを意味します。

本尊は仏像型とスタンド型掛軸がありますが、どちらでもよいとされています。仏像型の阿弥陀如来像は、後光が差しており、今にも民を救おうとせんばかりに阿弥陀如来のお体が少し前のめりになっているのが特徴です。

大谷派は特に位牌は必要としませんが任意で作られる場合、本尊の高さとのバランスに注意しましょう。本尊の目線の位置より位牌の最上部が下に来るように配置します。

脇侍は左に九字名号・右に十字名号を飾る

脇侍(きょうじ・わきじ)とは、本尊の左右に配置する脇仏のことです。宗派の教化を助ける人物を飾り、大谷派では左に九字名号、右に十字名号を飾ります。または、蓮如上人(れんにょしょうにん)・親鸞上人(しんらんしょうにん)を飾る場合もあります。どちらの場合でも問題ありません。

蓮如上人は、室町時代の中興の祖です。親鸞上人の教えを広めるために全国を渡り歩いた人物です。親鸞上人は、鎌倉時代に生きた浄土真宗の開祖です。浄土宗の法然を師と仰ぎ、90年にわたる大往生を遂げた人物として知られます。

このように、脇侍には浄土真宗の開祖と、その教えを広めるきっかけとなった人物を飾ります。

本尊の手前に仏飯器を置きます。

真宗大谷派では浄水供養(水やお茶による供養)がありませんが、具足セットには茶湯器(ゆのみ)が含まれていることが多く、その流れでお水やお茶をお供えされている方が多くおられますが、お供えしても問題ございません。

仏飯器でご飯をお供えする場合は、大谷派(東)はハスの実に似せて盛り、本願寺派(西)はハスの蕾に似せてご飯を盛ります。毎日お供えすることが理想的ですが、ご飯を炊いた時に一番最初のご飯を盛り付けてお供えします。

2段目に過去帳・見台・高月を置く

本尊より一段低い2段目に「過去帳」(かこちょう)、「見台」(けんだい)、その両脇に「高月」を置きます。高月が1つの場合は左右どちらでも問題ございません。

それぞれの道具の説明は、以下の通りです。

  • 過去帳:故人の法名や死亡年月日、生前名や享年を記すための帳面
  • 見台:過去帳を乗せる専用台
  • 高月:お菓子や餅、果物などを供えるための仏具

過去帳とは、故人の生前名や法名(戒名)、死亡年月日を記したものです。真宗大谷派の考えでは、亡くなった時点で成仏されるため、位牌ではなく過去帳を設けるのが一般的です。位牌を作らない分、過去帳を位牌に準ずるものとして大切に扱います。

見台は過去帳を開いたままの状態で乗せることができます。過去帳は見台に乗せて、お経机の上や仏壇の最下段などの手の届きやすい、めくりやすい場所に置いて問題ありません。

3段目に花立・火立て・線香立て・線香差し・リンを置く

3段目には左から花立、線香立て、火立て、線香差し・リンを飾ります。

花立とは、お花を供える際に使用する花器です。火立ては、ろうそくを立てる仏具です。線香立ては、お香やお線香を焚くための器です。線香差しは使いやすいように線香を箱から小出しに出して立てておく仏具です。素材は手入れが楽で変色しにくい金属製のものが多くあります。

リンは手元に置いてもよい

音を鳴らすための仏具・リンは、お経をあげる際に鳴らすので手元にある方が使いやすくなります。お経机がある場合は、その上に置くと鳴らしやすくなります。

毎日鳴らすりんは、心が休まる音色の良いものを選んでください。リンの音色は、お参りする人を清めその場を浄化し故人をしのぶ崇高な空間をつくります。

お供えの基本は五供(ごくう)で祀る

一般的な供えものは五供(ごくう)と呼ばれる、以下の5種類です。

  • 灯燭(とうしょく)
  • 浄水
  • 飲食(おんじき)

仏具は五供に連動しています。ただし、浄土真宗はお仏壇に「お水やお茶」をお供えしない宗派です。

掛軸タイプの本尊は西と東でそっくりなので注意する

大谷派と本願寺派の掛軸タイプの本尊は、見た目がそっくりですが違いがあるので注意が必要です。具体的には、後光の本数に微妙な違いがあります。大谷派(東)は6本、本願寺派(西)は8本です。

位牌ではなく過去帳を飾るのが基本

位牌は故人の戒名や命日を記した木札であり、故人の魂が宿るとされる仏具です。浄土真宗は「亡くなった時点で成仏される」という教えです。つまり霊魂が現世にとどまるという考えではないため、浄土真宗で位牌は不要とされています。

過去帳は各家庭に伝わる系譜を記した家系図のようなものでもあります。通常どの宗派も使用する仏具とされていますが、特に浄土真宗においては位牌に準ずるものとして大切に扱います。

過去帳のサイズは、幅広くあり仏壇の大きさに合わせて購入されるのよろしいでしょう。また過去帳は仏壇に置く場合、見台に乗せておくのが丁寧な正しい置き方です。

仏壇の購入後は入仏(入魂)式を行う

仏壇の購入後は入仏(入魂)式を行う

仏壇を新しく購入したら、入仏(入魂)式を行います。入仏(入魂)式とは本尊に魂を宿らせる儀式であり、僧侶を招き読経してもらうのが一般的です。その他の宗旨では開眼供養とも言います。

あくまで本尊に対して行うため、仏壇に飾る本尊を新しくしたら都度入仏(入魂)式を行いましょう。親族が亡くなってから新しく仏壇を準備した場合、入仏(入魂)式は四十九日の法要時に行うのが一般的です。仏壇購入の契約をしたら、来ていただく僧侶に四十九日の法要と同時に入仏(入魂)式の依頼をしましょう。

四十九日に間に合わない場合は、春秋のお彼岸やお盆、一周忌にあわせるケースもあります。家族が亡くなったのとは異なるタイミングで仏壇を購入した場合には、購入のタイミングで行うのがよいでしょう。

まとめ:ルールは複雑だがお参りをする心がけが重要

まとめ:ルールは複雑だがお参りをする心がけが重要

真宗大谷派(東)のモダン仏壇の飾り方を紹介しました。最初は作法の複雑さにとまどうかもしれませんが、重要なのはお参りをする心がけです。故人をしのぶ心があれば、それはきっと伝わります。

現在は仏壇や仏具のデザインの幅も広がっており、選択肢が増えています。実物の質感や色の印象を自分の目で確認するのがおすすめです。

仏壇大はしは奈良県一のモダン仏壇の品ぞろえを誇り、大手の仏具店の同じ仏壇と比べても20~30%程度の低価格を実現しています。低価格の理由は余計な間接コストをカットしているためであり、品質・デザイン性に長けた仏壇のみを取り扱っています。

仏壇は5年保証(照明は6ヶ月)。仏壇の詳細や価格はHPですべて公開しています。一般的な仏壇店と違って仏壇を見に来店されたお客様にスタッフが入店後すぐ横につくことはなく、お客様自身でゆっくりと店内をご覧いただけます。お客様から商品説明のご希望があってはじめてスタッフが横につかせて頂きます。何度ご来店頂いてもこのスタイルになっています。ぜひ仏壇大はしで、心ゆくまで仏壇をお探しください。

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