2024年9月14日
「曹洞宗の仏壇を飾り方がわからない」「曹洞宗の仏壇に必要な仏具は?」
自分の宗派がわかっていても、仏壇の飾り方やお供え方法に不安を持つ人は多いです。曹洞宗(そうとうしゅう)は、道元が中国から日本に伝えた禅宗(ぜんしゅう)と呼ばれる、坐禅(ざぜん)の修行を重んじる宗派です。
鎌倉時代から歴史がある曹洞宗ですが、仏壇の飾り方について厳しい規定はありません。とはいえ他の宗派と同じく、基本的な飾り方やお供え方法があります。
この記事では、モダン仏壇を中心に、仏具の飾り方やお供えのマナーを解説します。曹洞宗の仏壇について詳しく知りたい人は、ぜひ最後まで読んでください。
目次
- 1 曹洞宗のモダン仏壇の飾り方
- 2 仏壇の向きは正面が南に向くように配置する
- 3 本尊は仏壇中央の一番高い位置に飾る
- 4 脇侍は左に常済大師、右に承陽大師を飾る
- 5 2段目に位牌を飾る
- 6 3段目に茶湯器、仏飯器、高月を飾る
- 7 最下段に花立・線香立て・火立て・線香差し・リンなどを飾る
- 8 曹洞宗の仏具の並べ方・お供え方法
- 9 線香のお供え方
- 10 ロウソクのお供え方
- 11 花のお供え方
- 12 水のお供え方
- 13 ご飯のお供え方
- 14 リンの並べ方
- 15 曹洞宗の仏壇・仏具の選び方
- 16 仏壇はモダン仏壇や唐木仏壇が主流
- 17 本尊は釈迦如来が基本
- 18 位牌は全体のバランスを見て選びましょう
- 19 仏具は仏壇の大きさに合わせて選びましょう
- 20 曹洞宗の仏壇の飾り方を理解して、毎日気持ちよくお祈りをしよう
曹洞宗のモダン仏壇の飾り方
伝統的な仏壇では「花立(はなたて)」や「火立て(ひたて)」などの仏具を1対(2個セット)飾ります。しかし、モダン仏壇は、お仏壇のサイズが比較的小型のため、基本的に1つとなります。
段数が2段しかない仏壇も、手前と奥で配置を工夫しましょう。曹洞宗のモダン仏壇は、基本的に以下のように飾ります。
- 仏壇の向きは正面が南に向くように配置する
- 本尊は仏壇中央の一番高い位置に飾る
- 脇侍は左に常済大師、右に承陽大師を飾る
- 2段目に位牌を飾る
- 3段目に茶湯器(ちゃとうき)・仏飯器(ぶっぱんき)高月を飾る
- 最下段に花立・線香立て・火立て・線香差し・リンなどを飾る
順番に詳しく見ていきましょう。
仏壇の向きは正面が南に向くように配置する
曹洞宗の仏壇は、正面が南に向くように設置するのが一般的です。
「南面北座説」を推奨しているのが理由です。仏教の創始者である釈迦も、南向きに座り説法されたとしているからです。
ただし、必ずしも南向きに設置しなくても問題ありません。部屋のレイアウトに合うように設置しましょう。
本尊は仏壇中央の一番高い位置に飾る
曹洞宗の仏壇では、中央の一番高い位置に本尊(ほんぞん)を祀るのが決まりです。曹洞宗の本尊は「釈迦如来」であり、仏壇において最も大切な信仰対象です。本尊に手を合わせることで、その善行は自身にも返ってくるといわれています。
小さなお寺ともいえる仏壇に安置する本尊は、仏像タイプと掛軸タイプがあります。いずれにせよ、仏具のなかで最も重要なシンボルとしてふさわしい本尊を選びましょう。そのためには実際に仏壇店に出向き、仏像であれば彫刻の繊細さや仏様のお顔を見て気に入った仕上がりのものを選びましょう。本尊の高さ・奥行・幅も一度仏壇の中に入れてサイズ感を確認するのがおすすめです。
脇侍は左に常済大師、右に承陽大師を飾る
脇侍(わきじ)とは、仏様の両脇につき添いサポートする存在です。曹洞宗では、左に「常済大師(じょうさいだいし)」右に「承陽大師(しょうようだいし)」を飾ります。
左側の常済大師とは、4代目宗祖である瑩山禅師(けいざんぜんじ)です。瑩山は13歳のとき、永平寺2世孤雲懐奘(こうんえじょう)の弟子として出家し、門下とともに曹洞宗を日本中に広めました。
右側の承陽大師とは、曹洞宗の創始者である道元禅師(どうげんぜんじ)です。道元は5年におよぶ修行を経て帰国し、禅宗仏法を日本に伝えました。生涯の著書「正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)」は、全87巻に及びます。
2段目に位牌を飾る
2段目の右側には、位牌(いはい)を飾ります。位牌を飾らない宗派もありますが、曹洞宗では必須です。位牌を選ぶときは、最上段の本尊とのバランスを考えてサイズを選びましょう。位牌が2基以上ある場合は古い方を向かって右側の上座に飾ります。お位牌はできたらご本尊の高さを超えないように注意しましょう。
3段目に茶湯器、仏飯器、高月を飾る
3段目には、水やお茶をお供えする茶湯器(ちゃとうき)その右側には、ご飯をお供えする仏飯器(ぶっぱんき)を飾りましょう。お菓子や果物などをお供えする台・高月(たかつき)も配置します。
最下段に花立・線香立て・火立て・線香差し・リンなどを飾る
最下段には、以下を配置するのが一般的です。
- 花立:お花をお供えするための仏具
- 線香立て:線香を立ててお供えするための仏具
- 火立て:ロウソクを立てるための仏具
- 線香差し:線香を立てておくための仏具
- リン:手を合わせる合図として使う鳴り物
上記の仏具はいずれも一般的な仏壇には必須のアイテムといえるでしょう。
「本尊・脇侍」・「位牌」、これら以外の仏具は、必ずといった場所はございません。
お仏壇の大きさや仏壇の棚板の数、位牌の数などによって変わりますので状況に合わせてお祀りしやすいように並べます。
曹洞宗の仏具の並べ方・お供え方法
仏具は本尊はもとより、先祖や亡き人を供養するものです。五供(ごく)と呼ばれるお供え物の
香・灯明・花・水・飲食(おんじき)を専用の仏具に配置し、仏様にお祈りましょう。
以下では、覚えておきたい各お供え物のマナーを解説します。
線香のお供え方
線香はその場所や参拝者の心身を清めるためでもあり、香りと煙が先祖の食事・香食(こうじき)となります。
線香差しから線香を取り、ロウソクの火を移します。燃える火は、息を吹きかけて消さないようにしましょう。曹洞宗の場合、線香を折らずに線香立ての真ん中に1本立てます。最近は煙が苦手な人向けに、煙が少ない線香も販売されています。
ロウソクのお供え方
ロウソクの灯は、暗闇を照らし導く仏の智慧(ちえ)という意味合いがあります。火はいずれ燃え尽きて消えることから、無常の教えであるともいわれます。
ロウソクは火立てに乗せ、マッチや専用ライターを使って火をつけますが、消すときは線香と同様に手で仰ぐ・専用の火消しで消すのがマナーです。仏壇を離れるときは、安全のため必ず火を消しましょう。
花のお供え方
お供え物としての花は、先祖や仏様への敬意や感謝を表す意味合いがあります。花立に新鮮で美しい花を飾ることで、仏様に喜んでいただきましょう。
近年は造花や特殊加工を施したプリザーブドフラワーが登場し、水やりの必要がなく長期間お供えできるため人気を得ています。
水のお供え方
水をお供えする理由は、故人は常に喉が渇いている状態にあると考えられているからです。また、自分たちが食べ物や飲み物に困ることなく生活できていることへの感謝の意味もあります。
茶湯器に注ぐのはお茶でも構いません、いずれの場合も毎日お供えするのが理想です。
ご飯のお供え方
ご飯をお供えするのは、故人を敬う気持ちを表す行為です。お供え物としてのご飯は飲食(おんじき)とも呼ばれ、繁栄や命を繋ぐ象徴として古くから神仏に供えられてきました。
朝一番に炊きたてのご飯を、仏飯器に盛りお供えするのが望ましいですが、毎日のお供えが大変な方は、ご飯を炊いた日にお供えしましょう。お彼岸や命日などの特別な日には、故人の好物や料理をお供えするのもよいでしょう。
仏器膳(ぶっきぜん)と呼ばれる膳に茶湯器や仏飯器を乗せるとより丁寧です。
リンの並べ方
手を合わせる際の合図として使われるリンは、音を響かせることで空間の邪気を払う仏具です。冥福を祈る気持ちを音に乗せて、極楽浄土に届けるものともいわれます。
リンは打ちやすいよう、仏壇最下段や経机に並べます。
現在はさまざまな種類のリンが販売されているので、好みの音色やデザイン、カラーで選ぶとよいでしょう。
仏壇大はしでは、コンパクトなデザインやモダン仏壇に合わせたおリンを、たくさん展示販売しております。実際に音を聞いていただけるコーナーもご用意致しております。
曹洞宗の仏壇・仏具の選び方
仏壇は、サイズ・デザイン・素材などさまざまな種類があります。曹洞宗の仏壇や仏具を選ぶときは、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 仏壇はモダン仏壇や唐木仏壇が主流
- 本尊は釈迦如来が基本
- 位牌は全体のバランスを見て選びましょう
- 仏具は仏壇の大きさに合わせて選びましょう
それぞれ順に詳しく説明します。
仏壇はモダン仏壇や唐木仏壇が主流
曹洞宗における現在の仏壇の主流は、モダン仏壇や唐木仏壇です。
唐木仏壇は伝統的なデザインの仏壇ですが、上置きタイプやミニタイプなどさまざまなサイズ・カラー・デザイン・素材を選べるようになりました。
仏壇大はしでは、モダン仏壇・唐木仏壇も販売しております。予算に合わせて幅広い種類を用意しているので、ぜひホームページをご覧ください。
本尊は釈迦如来が基本
曹洞宗の本尊は仏教の開祖である釈迦如来が基本です。
脇侍は、左に「常済大師(じょうさいだいし)」右に「承陽大師(しょうようだいし)」を飾ります。
ただし、曹洞宗は寺ごとの思想を重んじる傾向があるため、釈迦如来以外を本尊として祀る場合もあります。心配な場合は、菩提寺に確認しましょう。
位牌は全体のバランスを見て選びましょう
位牌の大きさに決まりはありません。仏壇のサイズとのバランスをみて選びましょう。
すでに持っている位牌をまつる場合、大きさが合わなければ作り直すのも良いでしょう。
私たちも、洋服のサイズが合わなくなったり汚れると新しくするように、位牌を作り直す事は決して悪い事ではありません。
仏具は仏壇の大きさに合わせて選びましょう
仏具の基本は、本尊・位牌・花立・火立て・線香立て・仏飯器・茶湯器・おリン。
線香立てを中心として右に火立て、左に花立を飾る三具足(みつぐそく)か、火立てと花立を対で飾る五具足(ごぐそく)です。
他には、過去帳・見台・経机など、どの仏具をそろえるか迷う場合は、仏壇店のスタッフに相談しましょう。
曹洞宗の仏壇の飾り方を理解して、毎日気持ちよくお祈りをしよう
現代の主流であるモダン仏壇はシンプルな飾り方が多いため、初めてでもわかりやすく仏壇を飾れます。ポイントをしっかりと押さえ、毎日気持ちよくお祈りをしましょう。
仏壇をお探しの際は、ぜひ仏壇大はしへお越しください。仏壇大はしのスタッフは、入店後すぐ横に付くことはありません。お客様からのお声がけがあって初めて対応いたしますので、心行くまで仏壇をご覧いただけます。
価格はHPですべて公開しており、広告費を抑えることで大手仏具店よりも20〜30%の低価格を実現しています。仏壇5年保証が付いている(照明関係は6ヶ月)ため、アフターケアも安心です。
奈良県一の品揃えを誇る仏壇大はしで価格の違いをお確かめください。