2020年4月8日
和室の床の間の横の棚に二重扉の落ち着いた色合いの上置き仏壇を設置させて頂きました。棚が正座してお参りするのにちょうどよい高さで、幅もゆったりと扉を開けることができます。仏壇正面奥の上段に融通念仏宗のご本尊である十一尊天得阿弥陀如来と向かって右の大念佛を開宗、広められた良忍上人、向かって左の融通念仏宗を中興された法明上人の掛け軸がかけられています。そのご本尊を天井部に設置されたダウンライトが荘厳に照らしています。仏壇の顔である欄間(らんま)や内側扉には伝統工芸品に使われる装飾技法の螺鈿(らでん)が採用されています。螺鈿とは貝殻の内側の虹色光沢をもった真珠層の部分から切り出した板状の貝を木地の彫刻された表面にはめ込む技法でとても高い技術を用いる伝統技法です。桜の花びらに切り取られた虹色に光る貝が埋め込まれてとても仏壇を華やかにします。仏壇のサイズから具足は三具足(花立て一個、ローソク立て一個、線香立て一個)でお祭りしていただきます。仏壇内部上段には縁起の良い唐草彫りがほどこされた欄干(らんかん)が置かれています。下段奥には猫戸といわれる大切なものを保管していただく引き違い戸と収納があります。ゆったりと仏具を置いて頂けるスライド式の棚(膳引き)も備わっていてローソクや線香など火を使用される場合は安心して手前に引いてお使いいただけます。伝統工芸の技法が使われたお祭りのしやすい機能的な上置き仏壇です。